05年3月末大手行の不良債権問題は一応解決したといわれている。本当にそうだろうか。確かに05年3月末、不良債権比率は目標4%以下が2.9%を達成し、クリアした。しかし、本当の不良債権問題の解決は、その時始まったばかりといった方が適切である。大手行の大手企業を中心とする不良債権は、債権放棄、DES、ファンドへの債権譲渡等により、債務償還年数等が大幅に改善し、上位遷移を果たし多くは正常債権になり、不良債権比率が減ったのである。
しかし、大手企業の再建はまだその途上にある。財務リストラにより、確かに財務面での特に貸借対照表上の改善は進んだ。本業での業績が回復し、発展軌道に復帰して始めて債権が成就したといえるのである。その意味で再建はまさにこれからである。
一方地方における不良債権、具体的には地方銀行、信用金庫、信用組合の不良債権問題は、今年が山場といわれている。確かにこれら地域金融機関の中には、不良債権問題を解決済みのところもあるが、多くはこれからである。
企業再生、事業再生の本質は、企業そのものの業績の回復、収益力の向上にある。時代が変わり低成長時代を迎え、企業のビジネスモデル、仕組みの変換なしには、企業の長期的な成長はないのである。多様化時代の顧客にニーズに応えられるような仕掛け、仕組みを持った企業だけが生き残れるのである。
そのためには、経営者が変わらなければならない。中小企業の多くは、オーナー経営であり、家業的なところも多い。経営を引き継ぐ人材もそう簡単に見つからない。経営者自らが変わり、強いリーダーシップを発揮して企業変革に取り組むことが重要である。経営者にその能力がないわけではない。やったことがないのである。高度成長時代、作れば売れた、品揃えすれば売れたのである。現在は、経営者がどうすれば売れるかをしっかり考え、実行し、従業員を引っ張っていくことが重要である。
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